1 外壁に白い粉(チョーキング)が出る
外壁の「チョーキング(白亜化)現象」とは、塗料に含まれている顔料が、外壁の表面にチョークの粉のようになって出てきてしまうことを指します。
外壁の塗装表面にある表層樹脂が、熱や紫外線、風雨などによって劣化してしまうことによって発生する現象で、壁を触ると手に粉が付着します。

2 外壁にひび割れ・膨れ・剥がれがおこる
ひび割れは外壁のほかに内壁や基礎部分に生じるほか、モルタルやコンクリートの床、外壁材のつなぎ目に使う目地(シーリング)にできることがあります。
ひび割れができる原因は主に(1)乾燥(2)経年劣化(3)揺れ(4)材料の馴染みが悪い、の4つがあります。

「浮き」「膨れ」「剥がれ」を放置するリスク 外壁に小さな膨らみができていたり、ボコボコと塗装の浮きが発生していたら、そのまま放置するのは危険です。
塗膜が少しの衝撃でも剥がれやすい状態なので、そこから雨水やシロアリなど害虫の侵入を許してしまいます。

3 コケ・カビがはえる(塗装が痛んで脆くなる)
・カビ
日当たりの悪い北側や、風通しが悪くジメジメした場所に発生しやすい汚れがカビです。とくに日本は湿度が高く、気候も温暖な地域が多いため、カビが繁殖しやすい条件が揃っています。
黒っぽいものが多いですが、青や緑に見えるものも。
菌糸を伸ばしてコロニーと呼ばれる集合体を作る性質があるため、放置しているとどんどん範囲を広げていきます。
菌糸を外壁の深くまで侵入させて耐久性を落としてしまうほか、アレルギーの原因になることもあります。
・コケ
湿気が多くジメジメした場所に発生する、緑っぽい汚れです。カビとは逆に日光の当たる場所を好みます。
これはカビが菌類である一方、植物の一種であるコケは光合成を行うためです。
カビと見分けるためには日当たりの状態を確認するといいでしょう。ただし、湿気がないと繁殖できないため、日差しが強い場所には発生しにくいです。
自然が豊かな地域や緑の多い公園などに近い住宅にはコケの胞子が付着しやすく、これが繁殖すると外壁が常に湿って傷みやすくなります。
カビ・コケの発生

4 シーリングにひび割れが起きる(雨漏りの原因になる)
外壁シーリングが劣化すると、ひび割れや剥離といった症状が現れ、そのまま放置すると建物にとって非常に悪い影響を与えることになります。
とくに懸念されるのは建物内部へ雨水などの水分が侵入することです。
もし水分が侵入すると、壁の内部ではカビや腐食が発生したり、場合によっては重要な構造を傷めたりすることもあります。
